旅情の広場
古城散策取材同行記 尾道木梨「鷲尾山城跡」       <008>
                                      草戸  野豚
 久し振りに古城散策の取材に出かけた。行先は尾道の木梨にある「鷲尾山城」で取材担当の妻に、土地鑑がないため私も同行することになった。
 事前に地図で調べて大体の所は理解していたつもりだったが、矢張り難しいものだ。尾道バイパスからR184号線へ入り、新幹線新尾道駅のそばを通って北上、木梨口から分岐するまではスイスイ。やがて木梨の集落に入った。城山はすぐに見つかった。山頂が平になっている特長から、そしてこの場所では流石と思わせる容姿から間違いはないと確信した。
鷲尾山  ところが幹線道から山へ入る道が工事のため通行止めとなっていた。さてどうしよう。キョロキョロしていると、お寺の姿が目に入った。「あっ、あれが光林寺・・・」そこで道を聞こうということになり、早速にお寺に向けて車を走らせた。しかし、生憎とお寺の方は不在。困っていると向こうから来る二人づれの女性を見つけた。一人は電動車の人、そこでもう一人の人に城跡へ行く道は、と尋ねた。その方は大変親切な人で寺の下の道をわざわざ山の見える所までつれて行っていただき、くわしく登山道の説明をして下さった。
一方妻のほうも、寺の留守を預かったという近所の女性に親切に道を教えて貰っていた。聞けばこのお二人は従姉妹という。いい方々に出逢ったものだ。
 二人は教えられた通りの道を工事を避けながら進んで行った・・・・・やがて道が二つに分かれ、そこに「城跡」への案内板があった。更に進むと田口先生の言われる城主菩提寺の「浄正庵(跡)」が目に入ってきた。ここに駐車してここから先は徒歩でと思ったら側の畑で仕事をされていた女性が「まだまだ車で行けますよ」と教えて下さった。
浄正庵
南側の風景  言葉を頼りに登り始めると更に道が狭くなつた。どうしょうかと思ったところへ、今度は白髪のおじいさんが現れた。「ここから先まだ行けますよ。途中から道路は良くなるので行きなさったらええですヨ」と親切に教えて下さった。かくして無事に鷲尾山に登城することが出来ました。振り返って考えますと随分不思議な道程でした。その時、その場所に常に助けて下さる人が現れラッキーの連続でした。
 そしてこの取材には更に不思議な出逢いとエピソードがつきます。
一つは、城跡にはもう一組の人達が登っておられました。聞くところによるとその中の一人は神奈川から来られた方で、この城にゆかりのある方で、地元の人の案内で登られたそうです。
後の一つは古城散索も終わり、車で降りていきました。すると「浄正庵跡」にさしかかった時のことです。そこには四人の女性(一人は畑仕事をしていた人)が立って人待ち顔の様子でした。私達が通りかかると「アアー 心配した。無事じゃったですか。
私が道を教えてあげた時に言やーよかったのに・・・・あの山にはイノシシが出るんですよ。迎えに行ってあげょうかと、四人で心配していたんですよ・・」
アア、なんたる親切心・・・・・
私は強がって、「大丈夫です。僕はイノシシと友達なんです。」するとみんな大声で笑った。「よかった、よかった・・・」「アリガトウございました。」私達は心からお礼を言って発車すると、皆さん手を振って見送ってくださいました。心温まる思いと感謝の気持ちで木梨の集落に別れをつげました。

野 豚  「こんなのを 天の助けか 城のお導びきと言うんだよナ」

妻はポツリと一言「木梨の人は 皆んな親切ってことなのヨー」
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